『文學界』新人小説月評の「孤島の飛来人」評
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『文學界』2019年12月号〔11月7日発売〕の「新人小説月評」で、「孤島の飛来人」が取り上げられました。評者は、小川公代さんと村上克尚さんです。
一部を引用にてご紹介します。
企業の開発部門の実験として風船飛行を試みた『僕』が北硫黄島に不時着するという極めてユニークな設定(中略)。戦時中に硫黄島から逃れた兵士が先導して築いた王国の物語は歴史小説としての魅力もある。
(小川公代さん評)
筋立ては荒唐無稽だが、歴史に書かれなかった声が一つの主題となっている。(中略)通常はなかったことにされてしまうような存在や言葉が、それでも未来の誰かに向けて飛び立っていくことが寓意化されていると読んだ。
(村上克尚さん評)