新刊『孤島の飛来人』著者インタビュー
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文芸・本のニュースサイト「ナニヨモ」に、『孤島の飛来人』著者インタビューが掲載されました。
「作品を書こうとしたきっかけ」「執筆時のエピソード」「小説を書くうえで大切にしていること」「おすすめの本」などの質問に答えています。
一部を引用にてご紹介します。
とくに心惹かれたのが北硫黄島です。太平洋戦争の激戦地となった硫黄島に比べて、あまり知られていない島ですが、十九世紀の末から戦争末期までの約半世紀にわたって、人々が暮らしを営んでいました。最盛期には二百人以上、最終的には九十人ほど住民がいましたが、戦禍を避けるため、本土への強制疎開が実施されました。その後、元住民がふたたびこの島に戻って暮らすことはかなわず、現在に至るまで無人島となっています。
故郷を追われ、帰ることのできない人々のいだいたであろう無念さに、思いを馳せました。小説のなかだったら、いまも人々の暮らす北硫黄島を描けるのではないか、という考えが浮かんできます。そこには現実の歴史とは別の、もう一つの歴史が隠れている、と想定してはどうか。硫黄島の戦いの場から船で逃れた将兵が、北硫黄島にたどり着いて住民と合流し、いつしか国をつくっていたとしたら……と想像がふくらんでいきました。
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小説のなかだったら、いまも人々の暮らす北硫黄島を描けるのではないか――山野辺太郎さんインタビュー(ナニヨモ)