『読売新聞』と『河北新報』に『こんとんの居場所』の記事が載りました
5月7日、『こんとんの居場所』刊行記念トークイベントが「BOOK SPACEあらえみし」(仙台フォーラス3階)で開催されました。
当日は新聞2社の取材があり、『読売新聞』5月8日朝刊の地域面(宮城版)と、『河北新報』5月18日朝刊の文化面に記事が載りました。後者は河北新報記者・菊地弘志さんの署名記事です。
一部を引用にてご紹介します。
新作の「こんとんの居場所」(国書刊行会)は、お仕事小説のようでありながら、謎の生命体が登場し、不思議さに富んだ独特の世界を構築。「(登場人物は)会社員の自分が重なり、仕事は(創作の)核になっているかも」とし、「昔から深刻な事柄や不安、恐れを、ほかの形に変えたり、引いた視点で見たりして書いている」と明かした。
(『読売新聞』5月8日朝刊)
生から死への移行なのか、あるいは生死の境目のない存在に移ろうのかは判然としない。山野辺さんは「生の終焉、断絶と捉えるというより、大きな流れの中での一つの変化という見方もできるのではないか」と自作を解説する。
(中略)
「ベースに現実的なものがある。見方を変える何かが投げ込まれることで違う世界に行くけれど、現実をもう1回捉え直す機会にもなる」
(中略)
文学に傾倒した高校時代は太宰治に親しんだ。「深刻な状況だからこそ、視点を変えることで笑いが生まれる。笑いを大事にしたい」。少し引いたところに立つと悲劇だったものが喜劇に映るという。
(『河北新報』5月18日朝刊)
河北新報の記事はウェブでも公開されています(会員記事)。
仙台出身の作家 山野辺太郎さん 新刊「こんとんの居場所」 死生観 不思議な世界で(河北新報)