『日経新聞』と「代官山T-SITE」での『大観音の傾き』の書評
『日経新聞』6月1日付夕刊文化面「目利きが選ぶ3冊」のコーナーに、『大観音の傾き』の書評が掲載されました。評者は陣野俊史さんです。
一部を引用にてご紹介します。
最初、ユーモア小説かと思っていた。つい笑ってしまう箇所が幾つもある。だが、この小説は震災後小説である。(中略)
大観音の言葉が、読む者の心に沁みる。
『大観音の傾き』山野辺太郎著 陣野俊史氏が選ぶ一冊 「助けられなかった」震災後(日本経済新聞)
(ウェブ上では、サイトの会員向けコンテンツとして掲載されています)
また、代官山T-SITEのウェブでの連載「文学コンシェルジュとっておきの一冊 間室道子の本棚」にて、『大観音の傾き』が取り上げられました。執筆者は、代官山蔦屋書店の間室道子さんです。
こちらも一部を引用にてご紹介します。
作者の山野辺太郎さんは職場の新人男性を書くのがうまい。よくあるはりきりボーイや「令和男子です、仕事に未来を求めてません」じゃないのがいい。滅私ではなくひたむきで、職務遂行に疑いを持たないが言われたことを鵜呑みにもしない。この距離感がすがすがしい。そして青年主人公たちは、まじめな顔でトンデモ仕事に向きあうのである!
(中略)
山野辺作品お得意の無茶やおとぼけもあり、呆れたり吹き出したりしながら、われわれは修司と観音様に気持ちを通わせる。御身に最大のピンチが訪れた時、救うのは誰か。乞うご期待!
下記のサイトにて全文が公開されています。
【第306回】間室道子の本棚 『大観音の傾き』山野辺太郎/中央公論新社(代官山T-SITE)