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2021年6月29日の記事

『読売新聞』文芸月評の「恐竜時代が終わらない」評

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 『読売新聞』2021年6月29日朝刊の文芸月評で、「恐竜時代が終わらない」が取り上げられました。評者は、武田裕芸さんです。

 狭い世界 あふれる孤独/コロナの現代 風刺巧み (読売新聞・文芸月評)
 (ウェブ上では、サイトの会員向けコンテンツとして掲載されています。一部を引用にてご紹介します)
 https://www.yomiuri.co.jp/culture/20210628-OYT8T50098/

 気鋭の作家たちの作品に、光るものがあった。文芸賞で2018年にデビューした山野辺太郎さん(45)の「恐竜時代が終わらない」(文学界)は、父から「恐竜たちの物語」を受け継いだ五十絡みの男性が主人公。彼が少年時代の父との回顧談を織り交ぜ、とつとつと語る物語には、肉食恐竜の友に食べられることで友の一部になれると信じ、命を差し出す草食恐竜の子が登場する。食う者と食われる者との間に、命の贈与による愛は成立するのか。作り話を語ることの愉快さを感じさせつつ、深遠な問いを忍ばせている。




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