山野辺太郎のウェブサイト


個別記事

2022年10月14日の記事

『週刊文春』の「文春図書館 著者は語る」で『孤島の飛来人』を語る

投稿日:

 『週刊文春』10月20日号(13日発売)の「文春図書館 著者は語る」というコーナーで、『孤島の飛来人』が取り上げられました。
 インタビューで語ったことを交えて記事にしていただいています。発言の一部を引用にてご紹介します。

「風船で空を飛ぶという発想のきっかけは、僕が高校生のころにニュースになった〝風船おじさん〟です。ゴンドラに風船をつけて琵琶湖の湖畔から飛び立ち、太平洋上で消息を絶った、途轍もなく壮大で大胆極まりない人に不思議と惹かれて。突飛な着想を突飛なまま小説の形に育てることには苦労しました」
(中略)
「硫黄島は太平洋戦争の激戦地として知られますが、北硫黄島にもかつて住民が暮らしていました。戦禍を避けるために本土に疎開させられて以後、無人となります。住み慣れた土地を離れなければならなかった人たちの無念さを思いつつ、小説ならば、密かに島に残った人々によって生まれた国を描けると考えました」
(中略)
「風船で飛ぶホラ話を入り口にして、硫黄島の戦いなど、現実離れした現実である戦争の記憶を継承していくことができたら、と改めて思ったのです」
(中略)
「無名の人の和歌が、遠い未来の誰かをわずかでも励ますことがある。文学にはそうした力があると思っています」

【追記】
 「文春オンライン」にて記事の全文が公開されました。
 雑誌での見出しは〈ある会社員が辿り着いた〝無人島〟には——〉でした。ウェブ版では見出しが変わりましたが本文は同じです。
 お読みいただけますと幸いです。

 「貴様、日本人かっ」サトウキビの槍を持った住民に囲まれて…自動車メーカー社員が不時着した島の正体は/著者は語る 『孤島の飛来人』(山野辺太郎 著)〔文春オンライン〕
 https://bunshun.jp/articles/-/58086




yamanobe-taro.jp