『日経ビジネス』(3月4日発行、第1981号)の「BOOK 注目の本、話題の本」のコーナー(評者・武田砂鉄さん)で、『いつか深い穴に落ちるまで』が取り上げられました。
『段ボールはたからもの』をメインに、併せて読みたい2冊の本のうちの1冊として紹介されています。
柔軟な発想に触れる 当たり前をぶち破る (日経ビジネス・書評)
(ウェブ上では、サイトの会員向けコンテンツとして掲載されています。一部を引用にてご紹介します)
トリッキーな設定だが、読み進めるうちに、著者の想像力と溶解するかのように、その「穴」の存在を信じ始めてしまう。
段ボール、発泡スチロール、穴……日常を打破する思考やアイテムは目の前にある。極端な柔軟さって大事だ。
『毎日新聞』(2月27日付夕刊)文芸時評欄の「2月 私のおすすめ」(評者・大澤聡さん)で、『いつか深い穴に落ちるまで』が取り上げられました。
伸縮するズレの振幅 (毎日新聞・文芸時評)
(ウェブ上では、サイトの会員向けコンテンツとして掲載されています。一部を引用にてご紹介します)
作品それ自体が偽史一点(=「穴」)を深く深く掘り進んでゆくことで結末まで駆けぬける見立てになっている。
先月から今月前半にかけて、すでにご紹介した『朝日新聞』書評(評者・野矢茂樹さん)のほか、下記の雑誌・新聞で『いつか深い穴に落ちるまで』が取り上げられました。
今月のおすすめ 文学・文芸(『書標』21ページ〔PDF上は23ページ目〕)
『朝日新聞』(1月12日付朝刊)の書評(評者・野矢茂樹さん)で、『いつか深い穴に落ちるまで』が取り上げられ、ウェブサイト「好書好日」に転載されました。
ブラジル一直線はシュールに通ず(朝日新聞・書評)
下記の雑誌にて、『いつか深い穴に落ちるまで』の文芸季評が掲載されました。
2誌とも季刊誌のため、発売から3ヶ月間は最新号です。
* * *
以前、『朝日新聞』(評者・磯﨑憲一郎さん)、『週刊新潮』(評者・栗原裕一郎さん)の文芸時評については当サイトでご紹介しましたが、ほかにも下記の新聞・雑誌の文芸時評で取り上げられました。
『ダ・ヴィンチ』2019年2月号〔1月5日発売〕の「今月のBOOKMARK」というコーナーに、『いつか深い穴に落ちるまで』の著者インタビューが掲載されました。
発言の一部を引用にてご紹介します。
「人間の営みは虚しいものではないかという虚無感が、心のどこかにあって。私たちは仕事をしながら生きていますが、最後には死んで無になり、長いスパンで考えれば自分の仕事も無に帰ります。それを穴や穴掘り事業として表現することで、いつかは虚無に沈むかもしれないけれど、今を精一杯生きようとする人間を描けるのではないかと思いました」
詳しくは雑誌にて、お読みいただけますと幸いです。
『ダ・ヴィンチ』2019年2月号【目次】(KADOKAWA)
下記の新聞・雑誌にて、『いつか深い穴に落ちるまで』の書評が掲載されました。
『サンデー毎日』と『週刊東洋経済』は、12月22日現在、発売中の最新号です。
見出しと、記事へのリンクを以下に示します。(『サンデー毎日』『週刊東洋経済』『沖縄タイムス』の記事は、各サイトの会員向けコンテンツです)
藤沢周さんの3冊の本棚(東京新聞/中日新聞・書評)
(ネット上での掲載がないため、一部を引用にてご紹介します)
カフカ的ともいえる筆致で緻密につづられる小説の深みに潜りこんでいくうち、「穴」とは何だったのか、と自らの深層心理の方に穴を穿たれるのである。
SUNDAY LIBRARY 岡崎 武志・評『いつか深い穴に落ちるまで』『やましたくんはしゃべらない』ほか 今週の新刊(サンデー毎日・書評)
特集PART Ⅵ ブックガイド ビジネスパーソンはこれを読め|2018年に出た「この5冊」 文学|斎藤美奈子(週刊東洋経済・書評)
(『いつか深い穴に落ちるまで』単行本を手にした斎藤美奈子さんの写真も掲載)
[読書]/小説/山野辺太郎著/いつか深い穴に落ちるまで/大マジメなありえない話(沖縄タイムス・書評)
(山陽新聞の見出しは〈別の世界が映した「現実」〉、四国新聞の見出しは〈笑いはいつしか怖さに〉、福井新聞の見出しは〈ありえない話 漂う批評性〉)
福島県郡山市で生まれ、宮城県仙台市で育った山野辺です。
これまで、福島の『福島民報』『福島民友』、宮城・東北の『河北新報(かほくしんぽう)』にて、地元から出た書き手ということで記事が掲載されています。
ネットでの記事配信はされていないようですが、見出しと、自身の発言箇所の引用にてご紹介いたします。
文芸賞に山野辺さん(郡山生まれ)(『福島民報』2018年8月31日付朝刊)
「(受賞作は)社会の違った見方を表現できればという思いで書いた。十代後半から小説を書き続けてきた。作品が認められて本当にうれしい」と喜んだ。
山野辺さん(郡山生まれ)文芸賞 河出書房新社「身が引き締まる」(『福島民友』2018年8月31日付朝刊)
「作品が広く読んでいただける機会をいただき、身の引き締まる思い」と喜びを語り、受賞作については「奇抜な設定を一つ考えることで自分の気持ちを奮い立てて書いた」と話した。
文芸賞 東北出身2氏/山野辺さん ほら話で個人と組織問う 未経験でも戦争語り継ぐ(『河北新報』2018年11月8日付朝刊)
「科学でできないことでも小説なら成り立たせることができる」(中略)
「記憶の継承もテーマ。体験者や専門家じゃないから自分には戦争を語る資格がないと黙ったままでは、風化を傍観することになる」。こうした問題意識を携え「さまざまな継承の形があっていい。いろんな人に届く方法として小説を考えました」と話す。(中略)
作中では東日本大震災にも正面から向き合う。「東北で生まれ育った者として避けては通れない」と、無念さや怒りを登場人物に仮託した。(中略)
「組織に適応するだけでは見失ってしまうものがある。それが小説を書く動機の一つ」(中略)
贈呈式でこう抱負を述べた。「日々戸惑いながら歩いてきた。『フラフラしながらでも生きていけるぞ』と励ましてくれるのが文学。今後も書き続ける中で、どこかでフラフラしている誰かに向けて、少しでも励みになるものを届けたい」
〈ほっとタイム〉文学志す後輩励ます 同級生のデビュー本、母校へ(『河北新報』2018年12月4日付朝刊)
デビュー本への友情の後押しを「仙台は自分を育ててくれた土地。応援は心強い」と感謝している。
(中学・高校時代の友人が『いつか深い穴に落ちるまで』のサイン本を母校に寄贈してくれたことが記事になりました)
『週刊新潮』(11月22日号)の文芸時評(評者・栗原裕一郎さん)のなかで、「いつか深い穴に落ちるまで」が取り上げられ、ウェブサイト「Book Bang」に転載されました。
今月の文芸誌 イチオシは「文藝」の“子供じみたアイディア”(週刊新潮・文芸時評)