山野辺太郎のウェブサイト


検索結果: 恐竜時代が終わらない

24件の記事がヒットしました。

文学とは「送りバント」である

投稿日:

 note掲載の「ちいさなへやの編集者」さん執筆の記事にて、山野辺太郎の小説が取り上げられています。
 記事の題名は、「文学とは『送りバント』である―作家・山野辺太郎のこと」。
 デビュー作「いつか深い穴に落ちるまで」に始まって、第二作「孤島の飛来人」、第三作「こんとんの居場所」、そして新作「恐竜時代が終わらない」と、これまで発表した四作品が論じられています。
 一部を引用にてご紹介します。全文は下記のサイトで読むことができます。

 山野辺太郎がえがく作品の登場人物たちからは、いつも、「受け継ぐ者」としてのつよい責任感がつたわってきます。彼らはつねに、じぶんが目撃しているもの、あるいはその人生そのものを、後続の世代へとなんとかしてつないでいこうとつとめています。

 文学とは「送りバント」である―作家・山野辺太郎のこと(note)
 https://note.com/chiisana_heya/n/na742fcf44934

「恐竜時代が終わらない」が『文學界』7月号に載りました

投稿日:

  

 新作「恐竜時代が終わらない」が『文學界』7月号〔6月7日発売〕に掲載されました。
 太古の昔、恐竜時代から伝わる出来事の記憶。その話を受け継いだ男が長年の沈黙を破ってついに語りだす——。
 ジュラ紀の森と、埼玉の飯能・所沢をおもな舞台にした小説です。
 小説の冒頭を、作者による朗読にてご紹介いたします。

 山野辺太郎「恐竜時代が終わらない」作者による冒頭朗読(YouTube)
 https://www.youtube.com/watch?v=i2yoldshOUs

 掲載誌の情報はこちらです。

 『文學界』2021年7月号の紹介ページ
 https://www.bunshun.co.jp/business/bungakukai/backnumber.html?itemid=399

【追記】
 YouTubeに「山野辺太郎チャンネル」を開設し、冒頭朗読のロングバージョン(約8分)をアップしました。以前のショートバージョンと差し替えています。

新作「恐竜時代が終わらない」

投稿日:

 6月7日発売の『文學界』7月号に、新作が掲載されます。
 「恐竜時代が終わらない」、約二三〇枚。
 一億五千万年の昔から伝えられてきた話です。
 ご一読いただけましたら幸いです。

【追記】
 当サイトのお知らせブログのなかで「恐竜時代が終わらない」に言及した記事の一覧。
 https://yamanobe-taro.jp/?s=恐竜時代が終わらない

 下記のサイトで小説の冒頭をお読みいただけます。

 恐竜時代が終わらない 文學界7月号|ちょい読み – 本の話
 https://books.bunshun.jp/articles/-/6316

見世物小屋の蛇女

投稿日:

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 本日、見世物小屋を見物。
 新宿・花園神社では、十一月の酉の日(今年は二回)に酉の市の祭りがあり、きょうがその一回目。鳥居をくぐり、賑々しい屋台の並ぶ参道を歩くと、すぐに見世物小屋の呼び込みの声が聞こえてきた(写真左)。蛇女がいるというので、これは黙って通りすぎるわけにはいかないと足を止める。お代は出るときに払えばいいというから、するするっと幕をくぐってさっそくテントのなかへ(写真中)。
 さて、蛇女とはどういうものか。頭が女でしっぽが蛇か、それとも頭が蛇でしっぽが女か。どっちにしても得体がしれない。
 実際に現れた蛇女はといえば、赤いべべ着て顔を白く化粧し、爬虫類めいたひんやりとした美しさをたたえた年若い女性。胸元にかけた前かけには薄茶色のしぶきの跡が。手にしているのは首のもげた小ぶりの蛇。それが本物の蛇であることを知らしめるために、司会役のだみ声の女性が手前の観客たちに触らせてから、蛇女の手に戻す。蛇女、この首なし蛇を自分の顔のまえにぶら下げたかと思うと、ジャキッと爽快な音を立てて一口食いちぎった。蛇女は蛇女でも、食べるほうの蛇女。おそらく、この日最初に食いちぎったときには真っ赤な鮮血が飛び散って、それが前かけに薄茶色のしみとなって残っていたのだろう。
 それから、老婆がちり紙につけた炎を飲み込んだり、犬がハードル越えをしたり、双頭の仔牛のミイラや、一度に鶏を七羽食べるという大蛇(その場で食べて見せたわけではない)が出てきたりと、素敵な演目が続いた。年若い蛇女は、鼻から入れた鎖を口から出して見せるという驚愕の離れ業をも披露してくれた。
 この蛇女嬢、出番でないときには舞台のしたに立っていて、その様子がときおり僕の視界に入った。陶磁器のように無機的にすました表情を保っていたかと思うと、ふと顔の内側から人間らしい笑みが押し出されかけ、それを飲み込むようにまた無機的な表情に戻る、その移ろいがまた趣深かった。当人は終始無言だったが、司会役の女性のだみ声が言うところによれば、二年まえに初代蛇女の老婆の技芸に惹かれて入門し、二代目蛇女となって見世物小屋を廃業の瀬戸際から救ってくれたものらしい。年齢はいまだ二十一歳。これから数十年かけて芸と妖艶さにますます磨きをかけていってくれたら素晴らしい。
 お代を払ってテントをあとに(写真右)。「ここに日本人のふるさとがある」という惹句も伊達ではない。ちなみに今年二回目の酉の市は、今月二十三日。お時間と好奇心のおありのかたは、お立ち寄りあれ。

 * * *

【追記】
 当記事の筆者はその後、小説家になりました。どこかしら見世物小屋的なところのある小説が多い気がしています。よろしければ、こちらも覗いてみてください。




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