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小説などに関するお知らせブログ

硫黄列島について知り、想像をめぐらしたくなる本

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 ウェブサイト「hontoブックツリー」に本の紹介文を寄稿しました。
 「硫黄列島について知り、想像をめぐらしたくなる本」と題して、取り上げたのは『硫黄島』(石原俊著)、『散るぞ悲しき』(梯久美子著)、『十七歳の硫黄島』(秋草鶴次著)、『水平線』(滝口悠生著)、『孤島の飛来人』(山野辺太郎著)の5冊です。
 最初の3冊は「孤島をめぐる本と旅」(『孤島の飛来人』所収)でも取り上げた広義のノンフィクション。続いて小説を2冊。併せて読むと、島々をめぐる事実と想像とが響き合ってくるところがあるかと思います。
 下記のページに掲載されていますので、ご覧いただけますと幸いです。

 硫黄列島について知り、想像をめぐらしたくなる本(hontoブックツリー)
 https://honto.jp/booktree/detail_00016700.html

Eテレ「沼にハマってきいてみた」に『孤島の飛来人』登場

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 11月8日(火)19:30からEテレで放送された番組「沼にハマってきいてみた」にて、『孤島の飛来人』が取り上げられました。「沼にハマる」=「好きなことに熱中する」ということを切り口に、さまざまな「沼」を紹介する番組です。
 〈ラランド・ニシダが「沼ハマ」に登場!「純文学」への愛を語る。おすすめ本の紹介も!〉(番組HPより)
 ニシダさんが『孤島の飛来人』の紹介をしていたところ、俳優の金子隼也さんが「僕これ読んだことあります」と話に入ってきて感想を語るといった場面もありました。番組MCはラランド・サーヤさん、DJ松永さんです。
 公開されている先出し動画で、『孤島の飛来人』の紹介場面を一部ご覧いただけます。

 【ヌマソニ2022】SPトークショーを特別に先出し! ラランド・ニシダも登場で本の魅力を語る!? 沼ハマ(NHK公式/NABE)
 https://www.youtube.com/watch?v=wUtyp276j6I

 下記のページで番組の概要が紹介されています。放送終了後1週間は、見逃し配信で番組全体を視聴することもできます。

 沼にハマってきいてみた 沼ハマSPトークショー 初回放送日: 2022年11月8日 (NHK)
 https://www.nhk.jp/p/hamatta/ts/KNY2YKWLG9/episode/te/N3NVL16KRM/

「間室道子の本棚」で『いつか深い穴に落ちるまで』『孤島の飛来人』が紹介されました

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 代官山T-SITEのウェブでの連載「文学コンシェルジュとっておきの一冊 間室道子の本棚」にて、『いつか深い穴に落ちるまで』と『孤島の飛来人』が取り上げられました。
 執筆者は、代官山蔦屋書店の間室道子さん。一部を引用にてご紹介します。

 法螺は難しい。だって「嘘をついて」と言われたら誰でもできるが、「法螺を吹いて」はおいそれとはできない。嘘は口先三寸だが法螺には世界観が必要だからだ。
 『いつか深い穴に落ちるまで』は地中、『孤島の飛来人』は宙。一作目と二作目、高低差ありすぎだが、ふたつには「会社員小説」という共通点がある。ここがすごい。
 (中略)
 そしてかえすがえすも法螺なので、お話の要所で笑いもある。これが今まで読んだことがない角度から来るテイスト。わたしのお気に入りは、『深い穴』では「温泉掘削機で穴を掘っていたら温泉が出たのでみんな驚いた」というシーン。『飛来人』ではお弁当を包んでいるバナナの葉っぱに言及するところ。

 下記のサイトにて全文が公開されています。

 【第211回】間室道子の本棚 『いつか深い穴に落ちるまで』山野辺太郎/河出書房新社 『孤島の飛来人』山野辺太郎/中央公論新社(代官山T-SITE)
 https://store.tsite.jp/daikanyama/blog/humanities/29747-1056411025.html

【追記】
 代官山蔦屋書店で開催しているフェア「文学コンシェルジュのオールタイム・ベスト」〈2022年11月の巻〉にて、『いつか深い穴に落ちるまで』と『孤島の飛来人』を並べて積んでいただいています(写真2枚目、クリックで拡大)。
 フェアで取り上げている43冊の紹介コメントを収めたリーフレットを店頭で配布中です。開催期間は10月18日から11月20日ごろまで。足をお運びいただけましたら幸いです。

「#木曜日は本曜日 東京ラランドニシダ書店」で『孤島の飛来人』が選出されました

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 「#木曜日は本曜日」という、東京都書店商業組合さんのプロジェクトが始まっています。毎週木曜日=本曜日に、著名人が「人生を変えた10冊」を公表し、都内の書店にフェアの棚ができるというものです。
 10月27日(木)からは「東京ラランドニシダ書店」。ラランドのニシダさんが選んだ10冊のなかに、『孤島の飛来人』がありました。「#木曜日は本曜日」のサイトに公開されているニシダさんのコメントを引用にてご紹介します。

現実離れをリアルに徹して描写する筆力に惚れ惚れする

 写真の1枚目は、ジュンク堂書店池袋本店3階のエスカレーター付近の様子です。ニシダさんが書いた『孤島の飛来人』のPOPも出ています。店頭で許可を得て撮影・公開させていただきました。
 このコーナーの本を買ったら、特製しおりが挟んでありました(写真2枚目)。写真をクリックすると大きく表示されます。
 また、YouTubeで動画が公開されていて、ニシダさんによる本の紹介や、ジュンク堂でPOPを書くことになった経緯などを観ることができます。

 東京ラランドニシダ書店(#木曜日は本曜日)
 https://honyoubi.com/006/

  【ラランド ニシダ】朝5時まで本を読んで、仕事を遅刻しかけた話|#木曜日は本曜日 (YouTube)
 https://www.youtube.com/watch?v=PwocsiQ4nI0

『朝日新聞』に『孤島の飛来人』の書評が載りました

投稿日:

 『朝日新聞』10月22日付朝刊の読書面に、『孤島の飛来人』の書評が掲載されました。評者は宮地ゆうさんです。
 冒頭を引用にてご紹介します。

 まじめな人たちが、大まじめに織りなす気宇壮大な物語。南国の風景と戦争の記憶が交錯し、滑稽さのなかに、もの悲しさも交じり合う。不思議な読後感が後を引く作品だ。
 経営危機でフランスの会社の傘下に入ると噂される日本の自動車メーカーに勤める「僕」。ある夜、同僚たちに見守られ、6個の風船を背中につけて横浜の高層ビルから飛び立った。空の時代の到来を見据えた実証実験を、極秘に決行したのだ。
 冒頭から有無を言わせぬ勢いで物語が展開する。ここは一緒に飛んでいくしかないと、覚悟を決める。

 下記のウェブサイト「好書好日」にて全文が公開されています。

 「孤島の飛来人」書評 ひそかに続く「王国」に迷い込む(朝日新聞・好書好日)
 https://book.asahi.com/article/14748660

『週刊文春』の「文春図書館 著者は語る」で『孤島の飛来人』を語る

投稿日:

 『週刊文春』10月20日号(13日発売)の「文春図書館 著者は語る」というコーナーで、『孤島の飛来人』が取り上げられました。
 インタビューで語ったことを交えて記事にしていただいています。発言の一部を引用にてご紹介します。

「風船で空を飛ぶという発想のきっかけは、僕が高校生のころにニュースになった〝風船おじさん〟です。ゴンドラに風船をつけて琵琶湖の湖畔から飛び立ち、太平洋上で消息を絶った、途轍もなく壮大で大胆極まりない人に不思議と惹かれて。突飛な着想を突飛なまま小説の形に育てることには苦労しました」
(中略)
「硫黄島は太平洋戦争の激戦地として知られますが、北硫黄島にもかつて住民が暮らしていました。戦禍を避けるために本土に疎開させられて以後、無人となります。住み慣れた土地を離れなければならなかった人たちの無念さを思いつつ、小説ならば、密かに島に残った人々によって生まれた国を描けると考えました」
(中略)
「風船で飛ぶホラ話を入り口にして、硫黄島の戦いなど、現実離れした現実である戦争の記憶を継承していくことができたら、と改めて思ったのです」
(中略)
「無名の人の和歌が、遠い未来の誰かをわずかでも励ますことがある。文学にはそうした力があると思っています」

【追記】
 「文春オンライン」にて記事の全文が公開されました。
 雑誌での見出しは〈ある会社員が辿り着いた〝無人島〟には——〉でした。ウェブ版では見出しが変わりましたが本文は同じです。
 お読みいただけますと幸いです。

 「貴様、日本人かっ」サトウキビの槍を持った住民に囲まれて…自動車メーカー社員が不時着した島の正体は/著者は語る 『孤島の飛来人』(山野辺太郎 著)〔文春オンライン〕
 https://bunshun.jp/articles/-/58086

『毎日新聞』の「戦後77年の表現者たち」で『孤島の飛来人』が取り上げられました

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 『毎日新聞』9月15日付夕刊の文化面に、『孤島の飛来人』の紹介記事が掲載されました。連載「戦後77年の表現者たち」第4回。ご執筆は同紙記者の関雄輔さんです。
 事前に取材を受けており、そのときのコメントも取り上げていただいています。山野辺の発言箇所をいくつか引用にてご紹介します。

「大きな歴史の中で語られるのは、良くも悪くも何かを成した人物。でも本当の歴史の担い手は、その陰に隠れた大勢の無名の人なのではないか」
(中略)
「体験者しか語れないのでは、誰も戦争の歴史を語らない時代が来てしまう。その前に自分にできること、フィクションにできることはなんだろう」
(中略)
「今思うのは、書くことも、読むことも、想像する行為はある種の体験になるということ。読み手の想像力を刺激するような小説を書きたい」

 戦後77年の表現者たち 第4回 山野辺太郎さん(作家) 歴史と空想交わる北硫黄島 (毎日新聞)
 (ウェブ上では、サイトの会員向けコンテンツとして掲載されています)
 https://mainichi.jp/articles/20220915/dde/014/040/004000c

『孤島の飛来人』発売しました!

投稿日:

 新刊『孤島の飛来人』が中央公論新社より発売となりました。

「飛ぶのが、怖いの?」
 仕事で空を飛んで、この島にやってきた「僕」に人生2度目の決行のときが近づく。
 無人のはずの北硫黄島に住む人々、戦争の記憶、看守と囚人、6色の風船……。人はなぜ飛ぼうとするのか、そして飛ぼうとしないのか。
 文藝賞受賞第1作に書き下ろし「孤島をめぐる本と旅」を収録
(hanmoto.comの紹介文より)

 デビュー作『いつか深い穴に落ちるまで』以来、2冊目の単行本刊行です。
 雑誌掲載作「孤島の飛来人」を加筆改稿し、さらに短篇「孤島をめぐる本と旅」を加えることで、単行本『孤島の飛来人』ができました。
 どちらも小笠原諸島をおもな舞台とした小説です。
 本を手に取って、お読みいただけましたら幸いです。

 当サイトの「作品倉庫」に「孤島の飛来人(冒頭)」を掲載しています。

 『孤島の飛来人』を書店サイトで探す
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 出版社の『孤島の飛来人』紹介ページ(中央公論新社)
 https://www.chuko.co.jp/tanko/2022/08/005563.html

 『孤島の飛来人』書誌データ(版元ドットコム)
 https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784120055638

『孤島の飛来人』冒頭朗読の動画をYouTubeで公開

投稿日:

 デビュー作に続く2冊目の単行本『孤島の飛来人』(中央公論新社)の刊行を記念して、冒頭朗読の動画をYouTube「山野辺太郎チャンネル」にて公開しました。

 「決行のときが迫っていた。充分な準備が整っていたとはいいがたく、見切り発車という言葉こそがふさわしかった」

 山野辺太郎「孤島の飛来人」作者による冒頭朗読(YouTube)
 https://www.youtube.com/watch?v=NNJCBUXcGzw

新刊『孤島の飛来人』著者インタビュー

投稿日:

 文芸・本のニュースサイト「ナニヨモ」に、『孤島の飛来人』著者インタビューが掲載されました。
 「作品を書こうとしたきっかけ」「執筆時のエピソード」「小説を書くうえで大切にしていること」「おすすめの本」などの質問に答えています。
 一部を引用にてご紹介します。

 とくに心惹かれたのが北硫黄島です。太平洋戦争の激戦地となった硫黄島に比べて、あまり知られていない島ですが、十九世紀の末から戦争末期までの約半世紀にわたって、人々が暮らしを営んでいました。最盛期には二百人以上、最終的には九十人ほど住民がいましたが、戦禍を避けるため、本土への強制疎開が実施されました。その後、元住民がふたたびこの島に戻って暮らすことはかなわず、現在に至るまで無人島となっています。
 故郷を追われ、帰ることのできない人々のいだいたであろう無念さに、思いを馳せました。小説のなかだったら、いまも人々の暮らす北硫黄島を描けるのではないか、という考えが浮かんできます。そこには現実の歴史とは別の、もう一つの歴史が隠れている、と想定してはどうか。硫黄島の戦いの場から船で逃れた将兵が、北硫黄島にたどり着いて住民と合流し、いつしか国をつくっていたとしたら……と想像がふくらんでいきました。

 全文は下記のサイトで公開されています。お読みいただけますと幸いです。

 小説のなかだったら、いまも人々の暮らす北硫黄島を描けるのではないか――山野辺太郎さんインタビュー(ナニヨモ)
 https://naniyomo.com/?p=8475




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