『ダ・ヴィンチ』2020年1月号〔’19年12月6日発売〕に掲載の「新人賞受賞作メッタ斬り!対談」にて、『いつか深い穴に落ちるまで』が取り上げられました。
豊﨑由美さんと大森望さんの対談形式で、今年9月までの1年間に刊行された新人賞受賞作から選定された「推しの6冊」のうちの1冊として論じられています。
一部を引用にてご紹介します。
この作者はそんな科学的根拠を一切合切振り切って一本の小説を書いちゃった。その胆力に恐れ入りました。
(中略)
〈頭から落ちるか、足から落ちるか。もちろん、頭だ。頭から突っ込んでゆけば、あちらへ着いたころにはきちんと足が下になっている。真っ昼間から、真夜中へ〉。なんだか感動的。このあと、素晴らしいラストに向かいます。
(豊﨑由美さん談)
『ダ・ヴィンチ』2020年1月号【目次】(KADOKAWA)
集英社のファッション誌『UOMO』2020年1月号〔’19/11/25発売〕に、エッセイ「幻のマフラー」が載りました。
特集「僕らが本当に贈りたくなったもの」のなかの一ページです。
冒頭を引用にてご紹介します。
誕生日のプレゼントに、マフラーをもらったことがある。僕はそれを幻のマフラーと呼ぶ。短いあいだだけ、僕の首まわりに寄り添ってくれた。そしてふっつりと姿を消してしまった。
(p.171)
『UOMO』2020年1月号の紹介サイト
『文學界』2019年12月号〔11月7日発売〕の「新人小説月評」で、「孤島の飛来人」が取り上げられました。評者は、小川公代さんと村上克尚さんです。
一部を引用にてご紹介します。
企業の開発部門の実験として風船飛行を試みた『僕』が北硫黄島に不時着するという極めてユニークな設定(中略)。戦時中に硫黄島から逃れた兵士が先導して築いた王国の物語は歴史小説としての魅力もある。
(小川公代さん評)
筋立ては荒唐無稽だが、歴史に書かれなかった声が一つの主題となっている。(中略)通常はなかったことにされてしまうような存在や言葉が、それでも未来の誰かに向けて飛び立っていくことが寓意化されていると読んだ。
(村上克尚さん評)
小説「孤島の飛来人」が、『文藝』冬号に掲載されました。
掲載誌は、2019年10月7日に発売開始です。
目次に掲載されている紹介文を引用いたします。
自動車会社で働く「僕」は六つの風船を背中に背負って、ビルの上から旅立った。目指すは父島。だがたどり着いた先は……。昨年度文藝賞受賞作「いつか深い穴に落ちるまで」に続く、受賞第一作。
『文藝』2019年冬季号の紹介ページ
野矢茂樹さんの著書『そっとページをめくる 読むことと考えること』(岩波書店、2019年7月発行)に、『いつか深い穴に落ちるまで』の書評が掲載されています。
かつて朝日新聞に載った書評に、野矢さんの直筆らしき、山梨ブラジル間の穴のイラストも加わっています。
『そっとページをめくる 読むことと考えること』の紹介ページ
実業之日本社の文芸ウェブマガジン「Webジェイ・ノベル」より原稿依頼を受け、「私の○○ベスト3」というコーナーにエッセイを寄稿しました。
「僕の選んだ鉄道で行ける秘湯ベスト3」という題名で、下記のサイトからお読みいただけます。
リレーエッセイ 私の○○ベスト3(Webジェイ・ノベル)
〔目次ページ → 2019.07.30、Vol.24〕
仙台・宮城の情報誌『Kappo 仙台闊歩』2019年7月号(6月5日発売、隔月刊)の創刊100号記念特集「街の誇りと魅力を生みだす 宮城の100人」のなかで、人物紹介の記事が掲載されました。(見出し「『いつか深い穴に落ちるまで』で文藝賞受賞。次作も楽しみな新鋭」)
宮城県内の書店・コンビニや、一部県外の書店、ネット書店等で発売。
一部を引用にてご紹介します。
SF的といってもいいなんともぶっ飛んだ小説だが、東日本大震災に関する記述もある。巨大な国家プロジェクトは、福島第一原発事故を思わせもする。「東京でずっと暮らしていますが、やはりぼくは自分を東北人だと思っています。東日本大震災の経験が作品にどこか影響しているのは確かです」と、山野辺さん。新たなる東北人作家の誕生である。
女優の美村里江さんの書評・インタビュー記事で、『いつか深い穴に落ちるまで』が取り上げられました。下記の雑誌に掲載されています。
地球の裏側まで穴を掘れ 荒唐無稽な物語に興奮 (週刊エコノミスト・書評)
(ウェブ上では、サイトの会員向けコンテンツとして掲載されています。3月29日配信)
時代を超えて残したい本 「本」は知らないものに出会う入り口 (Takashimaya Salon・インタビュー記事)
(高島屋カードの会報誌に掲載。一部を引用にてご紹介します)
こんな大ボラ話で読ませ切ってしまうのは本当に凄いことです。とんでもない話をスムーズに読ませる、山野辺太郎さんのファンになりました。異業種ながらフィクションを住処としている身として、学ぶ点も多かったですね。